mail to 「福島の女たち」の連絡先は onna100nin★yahoo.co.jp(★を@に変換)です。

2013年09月16日

声明「テント広場3年目に寄せて」

私たちはあきらめない!
    〜福島の過酷な日々の中で〜


2011年3月11日のあの事故から2年半を過ぎても、「収束」どころか、いまだに「原子力緊急事態宣言」は解除されていません。7月の参議院選挙直後に東電はついに、高濃度汚染水が海に流れていることを認めました。世界の海を汚染し続けている日本は、海外諸国からも強い批判を集めています。

原子炉からは、いまも毎日2億4千万ベクレルもの放射性物質が環境に放出されています。原発労働者1日平均3千人余の7割が福島県民です。これらの労働者の多くがピンハネなど多重に搾取されている劣悪な待遇の中、十分な防護もなく被曝しながら作業に従事させられています。白血病の労災認定基準以上の被曝をした人が、約1万人に上ることも明らかになりました。

福島県内では、莫大な予算を使いながらその効果が疑われ、思うようにはかどっていない除染の問題もあります。放射性廃棄物は、中間貯蔵施設や仮置き場が決まらないため、自宅の敷地内に埋められたり、山積みにされたままです。国はこれらの廃棄物をできるだけ市町村において焼却し高濃度焼却灰を埋め立てようとしており、第二の原発事故と呼ばれる再汚染をもたらそうとしています。

福島県「県民健康管理調査」報告(2013年8月20日)で、子どもたちの甲状腺に悪性(癌)が18例、悪性の疑いが25例判明しています。小児甲状腺癌は、普通は100万人に1人しか発生しないといわれています。私たちは「恐ろしい低線量被曝下の日常」のただ中で暮らしています。
福島県は2020年までに15万人とも言われる原発難民をゼロにする方針を決めました。県外避難者への支援策は次々に打ち切られています。除染をして人々を戻し、事故を矮小化したいというのが国の思惑、それに唯々諾々とぶら下がって復興を遂げたい、というのが自治体の思惑です。莫大な復興予算も動いています。

12年6月に成立した「子ども・被災者支援法」は1年以上放置されたままです。同じく12年6月に郡山市の14人の小中学生が安全な地への避難の救済を求めて「ふくしま集団疎開裁判」を起こしました。しかし一審の郡山地裁も二審の仙台高裁も「却下」しました。また、12年11月には「福島原発告訴団」14,716人が福島原発事故の責任を国と東電側に求めて福島地裁に告訴・告発を行いました。これに対しても一昨日9月9日、日本中が2020年東京五輪・パラリンピック開催決定に沸く中で、東京地検は「却下」を言い渡しました。

こうした福島のどちらを見回しても心が塞がるような日々の中で、未来へ向けて、今を生きる大人たちのやらなければいけないことはあまりにも明らかです。私たちは満ちたぎる怒りを変革へのエネルギーに替えて、風化させようとする力に抗い、声を上げ、事実を訴え続け、真の復興を求めていきます。

テントと出会い、テントに学んだ私たちは、テント立退き裁判にも強く抗議し、再稼働の嵐に立ち向かいます。私たちはあきらめません。
posted by おんな100 at 21:25| 福島 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
テント9.11集会への参加有り難うございました。テントも3年目に入り維持することの苦しさも出てきています。しかし、しかし事態は良くなるどころかフクイチの状態は収束不能状態です。これからの数十年何が起きるかわかりません。しかし政府、裁判所、地検、東電、マスコミなど、何事もなかったかのように誰も責任を取ろうとしない。こうして又被害者、犠牲者を捨て去るのか!私たちは苦しさの中にも希望を捨てることなく、共に結びつき「世直し」のために戦いつずけよう。東電解体!
Posted by やまやま at 2013年09月22日 08:36
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。